山口県萩市のグリーンツーリズムby 萩市ふるさとツーリズム推進協議会

海と山と歴史と。
萩で記憶に残る体験をしよう!

民泊インタビュー

INTERVIEW

藤岡 敏明さん

Toshiaki Fujioka

藤岡 厚子さん

Atsuko Fujioka

圧巻の雲海が広がる、福栄地域の平わらび台。この絶景を気に入って移住したのが、萩市ふるさとツーリズム推進協議会の会長を務める藤岡敏明さんと厚子さんご夫妻です。喜びや苦労話など、受入時の様子をお聞きしました。

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2013年から萩で始まった民泊事業ですが、藤岡さんはなんと、全回受入れてくださっているパーフェクト賞。中高生の民泊は、どういうところが魅力ですか?

敏明さん:「まず、面白い! ウチでは農業体験のみに重点を置かず、遊びと半々のバランスを取っています。遊びの中の勉強というか、楽しみながら実際に体験したことが彼らの中に残ると思うのです。男の子にはトラクターが好評で、最低速で安全性を確保しながら操作してもらっています」

厚子さん:「女の子は、食器洗いなど手伝ってくれてかわいいですね。地域特産の白菜の時期は、みんなで餃子作りをします。男の子も楽しんでますよ。食事は、このあたりで手に入る猪肉のカレーも定番です」

迎えた生徒さんには、何を伝えたいですか?

敏明さん:「私たちも、北九州市小倉から17年前にここへ来ました。当時はマンションの高層階に暮らし、確かに眺めはきれいでしたが、萩を訪れて平わらび台の風景を見たとき、雲海や緑の耕作地がおりなす自然のすごさには勝てないと思いました。また、以前はトマトが苦手でしたが、ここに来て完熟トマトをかじったら『なんて、おいしいんだ!』と180度転換。私たちが経験したこの感動を、10人のうち1人でも感じてくれるんじゃないか、そして人生に役立つ何かを持ち帰ってもらえたらと願っています」

厚子さん:「もう一つ、主人が必ず子どもたちに伝えていることがあるんですよ」
敏明さん「若い頃、欧州10数カ国を一人旅しました。そのときのコインや紙幣を取り出し、『考え方は一つじゃない』ことを話します。『日本は小さな島国だが、諸外国は陸続きで、いろんな文化や考え方と接する。他者の意見を聞きながら自分の考えもきちんと主張することで、多面的な考え方を認め合うことができる。また、言葉の壁があっても、ハートをもって接すれば互いに分かり合える』という話に、みんな耳を傾けてくれています」

これまでで印象に残っているエピソードを教えてください。

厚子さん:「初めての受入は、こちらも緊張していて思い出深いですね。手作りした水ようかんを生徒さんに切ってもらい、桜の葉っぱで包む体験を考えていたんですが、その子たちが葉っぱをちぎれないことに驚きました。ちぎって採った経験がなかったんですね」

敏明さん:「西宮の高校生を受け入れたとき、キックボクシングをやっている男子が、夜も寝ようとせず話をし、最後は男泣きとハグで別れたんですよ。これは、記憶に刻まれましたね。また、自閉症を抱えた子ががんばって来てくれたのですが、後日その子の友達からもらった手紙に、『彼女が笑ったのを初めて見た』と書いてありました」
厚子さん「お母さまからも『娘が、ずっと居たかったと言っている』という手紙をいただいて、良かったと安堵しています」

ご自宅を改装されましたが、その理由は?

敏明さん&厚子さん:「これまで4人以上を受入れると、スペースの関係上、みんなで一緒に食べることができなかったんです。だけど、分かれて食べるのは寂しい。今度は、みんなで食卓を囲むことができます!テラスも造ったので、外での食事もできますよ」